コシ地方国造

このころ、ヤマト政権は部民制とならんで国造制を導入した。これは各地の首長を国造に任命し、現地の支配権を認めるかわりに一族のなかからオオキミに仕える舎人やうね女を貢進させたり、貢ぎ物や労力を提供させるものであった。これに対して、在地の首長のなかには、近隣の首長や配下の民衆に対する権威を高めるため、国造に任命されることを望む者もあった。平安時代の初期に成立した先代旧事本記のなかの国造本紀は、コシ地方に若狭、高志、三国、角鹿、加我、加宜、江沼、能等、羽昨、伊弥頭、久比岐、高志深江、佐渡の各国造があったと伝えられている。このうち、三国、江沼、伊弥頭の各国造は蘇我氏の、若狭、高志、高志深江、の各国造りは阿倍氏の、加我、羽昨の各国造りは三尾氏の同族とされる。このようにコシ地方の国造の多くが六世紀以降に台頭した氏族と同族伝承をもっているのは、そのころ、それらの氏族と親密な関係を結んだからであろう。

貴腐ワイン

貴腐ワインは、白ワイン用のブドウに菌が果皮に感染することによって非常に糖度が高まり、芳香を持つようになった最高級甘口ワインです。貴腐とは、腐敗したように見える干しブドウのようになった外見からは想像できないような芳香と風味を持ったワインが醸造されることからつけられた名前で、貴腐化したブドウを使って造られた甘口の最高級ワインを貴腐ワインと言います。