柵の設置

七世紀の中頃から、ヤマト政権はオオキミを頂点とする中央集権国家の建設をめざすようになった。こうしたなかで従来の国造制が廃止され、いくつかの統括する国が設定された。これによってコシ地方は越国と呼ばれるようになったが、その北端は阿賀野川以南の蒲原地方であったと思われる。一方、阿賀野川以北には大化三年にあいついで、ぬたり柵、磐舟柵が設置された。ぬたり柵は現在の新潟市北東部付近、磐舟柵は村上市の南西部付近にあったと推定されているが、正確な位置はわかっていない。日本書記には、ぬたり柵には柵戸が配備された。磐舟柵には越と信濃の民が柵戸として配備された。ぬたり柵にはぬたり柵造が存在し、越国守の北方活動にともなって位を与えられた。磐舟柵は蝦夷に備えるものであった。などと伝えている。このうち、柵戸は一種の屯田兵と考えられている。律令時代の沼垂郡三郷のうち足羽、賀地、磐舟郡四郷のうち坂井、利波、山家などの越前、越中、信濃に見られる郡名や郷名と一致する郷名は柵戸の出身地に由来する可能性が高い。

貴腐ワイン

貴腐ワインは、白ワイン用のブドウに菌が果皮に感染することによって非常に糖度が高まり、芳香を持つようになった最高級甘口ワインです。貴腐とは、腐敗したように見える干しブドウのようになった外見からは想像できないような芳香と風味を持ったワインが醸造されることからつけられた名前で、貴腐化したブドウを使って造られた甘口の最高級ワインを貴腐ワインと言います。