課 役

律令政府は、生産活動の基本を稲作に置き、六歳以上の男女に口分田として水田を分け与えた。口分水田の班給は六年ごとにおこなわれ、良民の男子には二反、女子にはその三分の二が与えられた。これを班田収授制というが、人々はその代償として租、調、庸などさまざまな課役を負った。そのうち、租は田一反につき稲二束二把を納めるものである。税率は標準収穫高の約3パーセントにすぎなかったが、水田が不足していたため、耕作不可能な口分田が与えられることもあり、実際の税率はもっと高かったと思われる。また、調は各地の産物を、庸は都で労役に服くするかわりに、やはり各地の産物を納めるものである。これらは男子のみに課せられ、年齢階層によって差が設けられていた。また、調庸物は納入者が都まで運搬するか運搬する人の食料を出すことになっていた。しかし、続日本記では運搬の帰路、飢える者や病気に倒れる者が多発したと伝えている。

貴腐ワイン

貴腐ワインは、白ワイン用のブドウに菌が果皮に感染することによって非常に糖度が高まり、芳香を持つようになった最高級甘口ワインです。貴腐とは、腐敗したように見える干しブドウのようになった外見からは想像できないような芳香と風味を持ったワインが醸造されることからつけられた名前で、貴腐化したブドウを使って造られた甘口の最高級ワインを貴腐ワインと言います。