負 担

租、庸、調以外にも男子には国司の指示によって国内の労役に服くする雑よう、正丁、三人に一人の割合で徴発される兵役、一郷から正丁二人が都に出て一人が立丁として官庁などの雑役に服し、もう一人がし丁として立丁の世話をする仕丁役など、多くの負担が課せられた。また、租税ではないが、春さきに種まき用の稲が強制的に貸し付けられ、秋に利息分の稲を加えて返却させられる公出拳や、凶作に備えて粟を供出させられる義倉なども人々の負担だった。越後の人々が実際に仕丁役に従事していたことを示している史料はいくつか残されており、このころの越後国は佐渡を含んでいたが、佐渡は仕丁役が免除されていたから、このころの仕丁とし丁が越後全域から出丁したいた。それらの人々が三年間の仕丁役をおえて、無事、故郷に帰れたかは不明である。天平宝字六年に造石山院所に配属された越後国の仕丁二人が即日逃亡したことが伝えられており、このころ、逃亡する仕丁が少なくなかったと思われる。

貴腐ワイン

貴腐ワインは、白ワイン用のブドウに菌が果皮に感染することによって非常に糖度が高まり、芳香を持つようになった最高級甘口ワインです。貴腐とは、腐敗したように見える干しブドウのようになった外見からは想像できないような芳香と風味を持ったワインが醸造されることからつけられた名前で、貴腐化したブドウを使って造られた甘口の最高級ワインを貴腐ワインと言います。